2017/09/24

Live2D Cubism3.0で作成したモデルを旧モデル形式のデータに変換する方法

こんにちは。神吉です。
Live2D Cubism3モデリングbook、ご好評いただいてとてもうれしいです。
Cubism3のモデリングはすごく楽になったのですが、一つだけ問題点があります。
それは…

プログラミング初心者にはアプリを作ることがまだ難しい事!

それと、Live2Dで作成したモデルを読み込めるfacerigも、3.0のモデル対応はまだで、2.1で作成されたモデルのみとなっています。他にも、ハルちゃん等の多くの公式モデルやLive2DLibraryで配布されている多くの旧バージョンで制作されたモデルのモーションで動かすことができません。
ということで、今回は、Live2D Cubism3で作ったモデルを旧モデル形式に変換する方法を解説します。


■2.1モデルに書き出してみよう!

2.1で使えるモデルにするには、「テクスチャ」を生成して書き出す必要があります。
上のメニューから「テクスチャアトラスを編集」ボタンを押し、テクスチャのサイズを選びます(2048でいいと思います)



テクスチャアトラス編集画面になるので、自動配置にします。マージンは広めの30くらいにしといたほうがいいです。



「メニュー」→「2.1用モデルデータ(cmox)として保存」を選択、名前を付けて保存します。

facerigやアプリに使用するmocファイルに書き出すには、「メニュー」→「組み込み用ファイル書き出し」→「mocファイル書き出し(2.1用)」を選択し保存します。

ここまでは出来る人も多いかもしれません。でも…

しーん…

viewerに入れても動かないじゃん!
ってなると思います。

■同じ名前のパラメータが、どうして旧バージョンのモーションでは動かないの?

そこで、書き出したモデル(左)と動くモデル(右)のパラメータを比較してみましょう。

なんかちがうぞ…

パラメータに書かれている文字が変わっていると思います。
これはViewerが「角度Xにあたるパラメータだ!」「目の開閉にあたるパラメータだ!」と判断したものだけが日本語(パラメータ名)で表示されています。Viewerが「このパラメータなんなのかよくわからない…」ってなったものはアルファベットでの表示になっていますし動きません。

このアルファベットが「ID」であり、プログラム上でパラメータ自身の名札となるものです。
IDはパラメータパレット上では確認できず、パレット右上のボタンから「パラメータ設定」で見ることができます。



でも、そうだとしたら作ったパラメータのID全部入れ替えるのかぁ…?!



って思いますよね。私も思いました。
そこに大いなる福音が…!!



ということで、ID変換機能を使って変換します。
「メニュー」→「モデリング」→「モデルのIDを変換」をクリックします。
ダイアログが出るので、2.1用に変換します。


mocファイルに書き出しを試してみると…

やったぜ!

動きました!

書き出したファイルはそのまま2.1で書き出したものと同様に使えます。
これで「Live2D Cubism3.0モデリングbook」を使ってモデルを作った方もfacerigやティラノビルダーでつかえるファイルが作れますね!
よいLive2Dライフをお送りください!!

※注意※

書き出しの時に少しだけ気を付けておくポイントがあります。

●3.0の機能は使えません!

グルー機能の効果は消えてしまい、パスもcmoxにしたときに消えてしまうので注意してください。

●デフォーマの変形が微妙に変わっています

デフォーマの変形の仕様が微妙に変わっていますので、どうしても継ぎ目などがおかしくなる場合はインスペクタパレットで「ベジエ編集のタイプ」を「Cubism2.1方式」にして編集し直しましょう。


●すべてのオブジェクトをパーツの中に入れておく

パーツの中に入っていないオブジェクトは一番前に作られたパーツに入れられてしまうので表示順がおかしくなります。

もし表示が変になったりした場合はこのあたりをなんとかするか、テクスチャアトラスを作る時のマージンをしっかりとるようにしましょう。